2013年2月23日土曜日

稲船敬二氏は,何を思い,何を考え,何を目指してカプコンを辞めていくのか。渦中の氏に直撃インタビュー

。要するに僕の歳ですね。その世代が,よくも悪くも業界の足を引っ張ってると思うんです。  当然,がんばってる人たちだって大勢います。でもそうじゃなくて,単に長くいるからと地位だけどんどん上がって,その地位の中で,高い給料と聞こえの良い役職が保証されてぬくぬくと生活して,アグレッシブさを失っている人たちも少なからぬ数いるわけです。 :  雇用システムが生み出す会社側のコミットに甘えている人たち,ということですね。 稲船氏:  そうです,FF11 RMT。そのコミットに甘えて,自分達が現場におりて作業をしない人達というのが大勢います。これは業界全体に言える話であり,もちろんカプコンだって例外ではありません。 :  しかし言うならば,稲船さんもそのシステムに組み込まれていたわけですよね。 稲船氏:  おっしゃるとおりです。だからこそ,何かを変えていくというアクションがすごくしんどかったんです。なにせ,否定する立場の中には自分自身がいて,来月の給料は保証されてるわけですから。今月どんだけ遅刻しようが,どんだけサボろうが,極論どんだけつまんないゲームを作ろうが,来月の給料は保証されてるんです。  つまり,同じ立場でどんなに偉そうなこといったって,「何言ってんの稲船。オマエこそ何やってんねん」って言われるだけなんです,ro rmt。 :  日本の旧来からの雇用システムを,悪意を持って逆手にとれば,がんばるだけ損になりがちという状況が生まれがちではありますね。 稲船氏:  要するに,ある意味社会主義国家みたいなものなんです。一生懸命働くだけ損なんです。働かない方が得なんです。でもそれって,クリエイターとして失格じゃないですか。とにかく無難にやっとこう,でいいものを作れる時代じゃないんです。 :  しかしいろいろな問題があったとはいえ,それでも業界はつい先頃までは回っていましたよね。なぜここへきて急に状況の変化が出ているとお考えですか。 稲船氏:  今までは競争がなかったからです。そうですねえ……例えば20年前のゲーム業界は,極論どんなゲーム作ったって20万本や30万本売れました。ちょっといいゲーム作れば50万本100万本です。でも,もうそういう時代は終わったんです。 :  終わった理由は? 稲船氏:  競争が激しくなってきたことが一つ,そしてもう一つは,ユーザーさんがゲームに「慣れて」きたことでしょうか。下世話な例えで申し訳ないんですが,中学生はどんなエロ本見たって興奮するわけでしょう
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