2013年2月3日日曜日

悪役プレイが格好いい。「放課後ライトノベル」第50回は『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・デザイ

 「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」を筆頭に多数のゲームが作られ,テレビゲームの代表的なジャンルの一つとなっているロールプレイングゲーム(RPG)。この言葉,本来は別の使われ方をしていたことをご存じだろうか。  役割を演じる(ロールプレイ)の名のとおり,RPGとはもともと,決められたルールや世界観のもと,プレイヤーが作中人物になりきり,会話をしながら進めていくテーブルゲームを指す言葉だった。そこでは現在一般的に言うRPGにおいてコンピュータが務めているゲームの進行役もまた,ゲームマスター(GM)と呼ばれる人間が務めることになる。このような,電源を必要としない本来のRPGのことを,ro rmt,日本ではテーブルトークRPG(TRPG)と呼んでいる。  コンピュータRPGに慣れ親しんだゲーマーの中には,TRPGをアナログで古臭いと感じる人もいるかもしれないが,その魅力は決してコンピュータRPGに劣るものではない。コンピュータRPGではあらかじめ用意されたイベントしか起こらないが,TRPGではプレイヤーやGMの機転次第でどんなイベントでも起こすことができる。個々のプレイヤーがキャラクターになりきり,ゼロから物語を作り上げていく面白さは,コンピュータでは決して実現できない,人同士のゲームならではの醍醐味だ。  とはいえ,電源を入れればすぐに始められるコンピュータRPGと違って,TRPGにはあらかじめ準備がいるし,何よりもそれなりの人数がひとところに集まることが必要となる。そうしたハードルの高さがTRPGのネックだが,プレイできなくても,その楽しさを間接的に味わえるものがある。それが,TRPGのプレイ風景をテキストに起こしたもの「リプレイ」だ。  今回の「」では,そんな数あるTRPGリプレイの中から,2011年6月に堂々の完結を迎えた『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ?デザイア』を紹介したい。もともとTRPGとライトノベルには浅からぬ関係があるとはいえ,記念すべき第50回にライトノベルどころか,もはや小説ですらないものを紹介することになるわけだが,果たしてこれでいいのだろうか?  いいんです!(某キャスター風に) なぜならとっても面白いからだ! 『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ?デザイア5 面影の古都』 著者:加納正顕/F.E.A.R,pso2 rmt. イラストレーター:片桐いくみ 出版社/レーベル:富士見書房/富士見ドラゴンブック
関連トピック記事:

0 件のコメント:

コメントを投稿